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「民主主義は質より量・・・統治機構改革を考える」 - 2012.09.22 Sat

 作家、塩野七生さんが本の中で次の様に語っていた。「民主主義では〝質〟は、まったく問題にされない。〝量〟だけが支配する世界なのだから」。良く考えて見れば確かに民主主義は「質より量」。多数が全てで、その中身の妥当性は問題にしない。少し考えてみたらそれは恐ろしいことだとわかる。そして塩野七生さんは次の様に続けた。「英雄とは、民主主義的な世界とは相容れない存在よ」。まさに「英雄」を研究し続けてきた塩野さんが言うのだから、真の英雄は民主主義からは生まれないのかも知れない。

 今、「統治機構を変える」という言葉が流行っている。私も賛成だ。しかし重要なのはどう変えるかという点。それによって日本の未来は180度変わることになる。議員定数の半減や参議院の廃止、首相公選制などなど。これらは確かに統治機構の改革であり、中には必要、あるいは参考にすべきものもあるだろう。

 しかしその先にどういう日本の「統治」が待っているのか。無駄を省くだけで日本の政治が良くなる訳ではない。政治家を半分にして景気が良くなり、外交が強くなり、自主防衛が出来る様になるのであれば明日から半減すれば良い。しかし議員を半分にした結果、鳩山や菅元総理の様な人しか残らない事態だって想定出来る。それでは笑い話にもならない。要は「どう政治の質を良くするか」を考えた統治機構改革でなければならないと私は考える。

そのことを考えた時私は、もちろん教育改革もそうだが、制度的な改革として民主主義的な要素と、民意に左右されない要素を組み合わせた統治形態を考えるべきだと思う。

 その場合、例えばイギリスの貴族院やタイの王政がヒントになる。イギリスの貴族院は極めて質の高い法案審査を行い、且つ国民的支持率が高い。選挙によって選ばれるわけではないのに国民的支持率が高いのである。またタイの王政も然り。政治が混乱すると国王が登場しそれを収めるということが過去何度かあった。民主主義で収めることが出来ない混乱を、民主主義によらない存在が収めている好例であると言える。

 日本でも戦前は「民主主義至上主義」では無かった。元老院や枢密院、あるいは御前会議などが存在しており、民主主義だけに頼らない政治システムがあった。私はこうした歴史の中に新たな統治システムのヒントがあるように思う。

 良く「今の政治は民意とかけ離れている」という意見を聞く。民主主義、つまり選挙で選ばれたからといって民意に沿った政治が行われるとは限らない。もっと言えば、現状を見れば民主主義は結果として民意とかけ離れる政治形態かも知れないとさえ言える。

 イギリスの首相チャーチルの有名な発言の中に「民主主義は最悪の政治形態であると言える。ただし、これまで試されてきたいかなる政治制度を除けば。」という言葉がある。やっぱり最終的には民主主義しかないのだと言う意味だ。戦後日本はこれを信じて、そしてアメリカの指導に従って、統治機構を作ってきた。

 しかし、民主主義は人類が到達した最後の政治形態ではないかも知れない。「民主主義はbestでは無いがbetterだ」と信じてきたが、「よりbetterな政治形態」があるかも知れない。そして日本にはもっと日本に合った政治形態があるのでは無いかと私は思う。

 民主主義の失敗から学び、日本流の統治形態を模索した上で、「質」を上げるための「統治機構改革」の議論がなされることを私は望む。そして是非とも私はその議論に参加したいと思う。



 報告:毎日の活動報告は、「FACE BOOK」 でさせて頂いております。報告のみならず色々なことを記していますので、どうぞそちらもご覧下さい。






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プロフィール

武藤貴也(むとうたかや)

Author:武藤貴也(むとうたかや)
昭和54年5月25日、北海道釧路市生まれ。血液型O型。東京外国語大学卒業、京都大学大学院修了(専門は外交・安全保障・国際法)。平成21年「全国公募」で自民党滋賀県第四選挙区支部長に選ばれ、平成24年第46回衆議院議員総選挙で初当選。外務委員会・安全保障委員会所属。麻生派(為公会)。近江八幡市在住。

*滋賀県第四選挙区(東近江市、近江八幡市、甲賀市、湖南市、日野町、竜王町)

国会事務所:
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