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2011-12

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ASEANへの経済支援2兆円は効果無し! - 2011.12.23 Fri

 先月18日、野田総理はインドネシアを訪れた際、ASEAN(東南アジア諸国連合)の首脳会議に出席し、鉄道や道路を整備して域内の連結を強化するASEAN各国の取り組みを支援するため、2兆円規模の支援事業を実施する計画を表明しました。

 これを受け日本国内では「これだけの支援をして日本にメリットはあるのか」「東北の震災復興でお金がかかるのにそんな余裕はあるのか」「財政破綻しそうで増税するのに、経済支援なんかしている場合ではない」などといった意見が沢山散見されました。

 先日この経済支援について質問を受けたので、このことついて私の意見を少し申し述べておこうと思います。

 私は、ODAや経済支援は日本の国益になるなら、つまり本当の意味で親日的な国を増やせるのであれば、あっても良いと思っています。しかし、今の日本がいかに莫大な援助をしても、日本にとって殆ど「メリット」はありません。「リップサービス」はあっても、真の意味で親日的な国は増えません。そしてそのことは既に何度か証明されています。

 具体的事例を挙げると、今から数年前の2005年、日本・ドイツ・インド・ブラジル(G4)が「国連改革」を訴えた時の出来事です。国連の加盟国が当初の51カ国から、192カ国に増加したのにもかかわらず、安保理の常任理事国がアメリカ・イギリス・フランス・ロシア・中国(P5)のままであることは、国際社会の変化を反映してないなどとして常任理事国を25カ国へ増やすようG4が国連総会に決議案を提出しました。その際、各地域から共同提案国というのがありました。例えばドイツの共同提案国はフランスやベルギーやデンマークなど、インドはアフガニスタンやブータンなど、ブラジルはハイチやホンジュラスやパラグアイ。そして日本の共同提案国はというと、フィジー、ナウル、パラオ、ソロモン、ツバルでした。南沙諸島の本当に小さい小さい島国です。ASEANからは1カ国も参加してくれませんでした。日本はASEANを育ててきたと言っても過言でも無い程、莫大な経済援助をASEANにし続けてきたにもかかわらずです。なぜか、理由は簡単で「中国の脅威」です。

 もっと具体的に言えば、日本は「集団的自衛権を行使できない」としている為に、アジアにおいて安全保障で中国の「牽制国・対抗国」になってくれないからです。元タイ大使で外交評論家の岡崎久彦氏によれば、数10年前から中国が領土や資源を求めて東南アジア諸国に南下してくるので、日本がその対抗国になって欲しいというアプローチが何度もあったようです。具体的に日本とアジア諸国で合同軍事演習を行ったり、可能ならば軍事同盟を結びたいという提案です。しかし、日本は全く関心を示さず、拒絶したとのこと。

 経済援助をいくらしても、現実的な軍事の脅威を前にしたら効果が無いということです。このことが「国連改革」を訴え共同提案国を募った際に明らかになった訳です。

 また、それだけでは無く、もちろん中国の工作活動や華僑・華人の存在も大きな意味を持っていると思います。中国の工作活動は非常に活発で、東南アジア諸国の政治家のかなり多く、あるいは有力政治家の殆どが中国系の企業や諜報機関から賄賂を受け取っていると言われています。政治家のみならず、メディア・学者・財界人の多くも本人がスパイであったり、買収されていたりします。中国の工作活動は東南アジアに限ったことではなく、日本やアメリカにおいてもそうですが・・・

 話を戻しますが、従って結論として野田総理の経済援助は殆ど効果はなく、ASEAN諸国の人々に「リップサービス」で「ありがとう」と言われるだけでしょう。肝心な時には決して味方にはなってくれません。
 
 または、この経済援助は「ひも付き」で、実際の公共工事を行うのは日本の企業で、日本の政治家に献金や賄賂として帰ってくるのかも知れませんね。



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プロフィール

武藤貴也(むとうたかや)

Author:武藤貴也(むとうたかや)
昭和54年5月25日、北海道釧路市生まれ。血液型O型。東京外国語大学卒業、京都大学大学院修了(専門は外交・安全保障・国際法)。平成21年「全国公募」で自民党滋賀県第四選挙区支部長に選ばれ、平成24年第46回衆議院議員総選挙で初当選。外務委員会・安全保障委員会所属。麻生派(為公会)。近江八幡市在住。

*滋賀県第四選挙区(東近江市、近江八幡市、甲賀市、湖南市、日野町、竜王町)

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