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首相公選制にすべき - 2011.12.16 Fri

 古今東西、政治制度は不断の見直しが必要である。それは、政治権力には長い間に必ず歪みが生じるからである。大統領制、議院内閣制、権力集中制どの制度をもってしてもそれが万能でないことは、例えばファシズムが民主主義の中から誕生した例を見ればわかるように、既に歴史が証明している。一方戦後日本の国会において、不断の監視の中から積極的に今の政治制度に問題点を見出し、根本的に統治制度を改革しようとした試みは極めて少ない。今日は、そうした点を踏まえ、統治機構改革として大きく注目すべき「首相公選制」について論じたい。

 政治制度の成り立ちは、その国が歩んできた歴史と密接に関係している。国民主権に基づいた日本の議会制民主主義の原点は、戦前の帝国議会の存在と敗戦の経験にある。そしてその議会制民主主義の中でいわゆる「政党政治」が発達した。政党中心に政治が動く「政党政治」が発達した所以は、権力闘争の結果として議会の安定性を高めるためであった。確かに「政党政治」は社会構想を構築するに当たってまさに一貫性を保つ効果を発揮した。戦後の理念対立的混乱期に自由と民主主義を理念とした国づくりが進められ、上手くそれが日本に根付いた制度的背景はここに存在する。

 しかし、それも長い期間を経るとやはり歪みが生じる。政党は次第に国家国民のための役割を果すのではなく、党利党略のための役割を果すようになった。さらに議院内閣制においては、首相を国会内の最大多数派が指名する。そのため、首相になるためには国民よりもまず先に自党の合意を得る必要がある。ここに問題の本質がある。つまり、首相候補者は党によってリーダシップを阻害され、国民の利益よりも党の利益を優先せざるを得ない構造が存在するのである。現在無党派層が増大した原因の根底にあるのは、つまるところこうした党利党略に明け暮れる「政党政治」に対する疑念と不信感である。

 「首相公選制」は、党よりも国民を優先するためこうした問題点を一定解決できる制度である。確かに、首相候補者の立候補用件(人気投票にならないための制度的保障)、首相の権能が強化された場合に権力の濫用が起こらないための防衛策、一方で首相の指導力が効果的に発揮されるような仕組みなど、「首相公選制」にはつめなければならない論点が沢山存在する。しかし、冒頭述べたが、どの政治制度も万能ではない。現実の日本の政党政治を見たときに、直接選挙によって国民の政治参加と責任感を高め、首相のリーダシップによって大胆な政治改革を進め国民のための政治を取り戻すためには、いまは新たな試みとして「首相公選制」の導入が必要だと私は思う。


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● COMMENT ●

そんなことしたら蓮舫や橋下市長が首相になってしまいそうで・・・怖いです。

Re: タイトルなし

コメントありがとうございます。既に菅直人氏や鳩山氏が総理になっています。首相公選制だとそれはあり得なかったかなと思います。いずれにせよ国会が存在しているわけですから、国会がチェック機能を果たせば良いことだと思います。今のままでは国会の過半数が首相を決めるため、国会は首相の決定に従う構図になっています。


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プロフィール

武藤貴也(むとうたかや)

Author:武藤貴也(むとうたかや)
昭和54年5月25日、北海道釧路市生まれ。血液型O型。東京外国語大学卒業、京都大学大学院修了(専門は外交・安全保障・国際法)。平成21年「全国公募」で自民党滋賀県第四選挙区支部長に選ばれ、平成24年第46回衆議院議員総選挙で初当選。外務委員会・安全保障委員会所属。麻生派(為公会)。近江八幡市在住。

*滋賀県第四選挙区(東近江市、近江八幡市、甲賀市、湖南市、日野町、竜王町)

国会事務所:
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