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自民党総裁選、目指すべき国家ビジョンを語れ! - 2012.09.13 Thu

 自民党の総裁選が熱を帯びてきているが、僭越ながら非常に物足りなさを感じるのは私だけだろうか。
 なぜ物足りなさを感じるのかと言えば、自民党が下野した理由をしっかり分析し、それに基づき新たな「国家ビジョン」を思い切って示せてないからだと思う。

 私見だが、自民党が下野した理由は主に二つ。第一に「保守政治」を見失ったこと、第二に「政官業利権政治」から脱却できなかったことにあると私は思う。

 第一について、自民党の結党時の理念は「憲法改正・自主防衛」であった。けれども、その後の自民党政治は理念を忘れ、ただただ与党という立場を維持することだけに専念してきた。社会党とまで連立を組んだ「自社さ政権」はその象徴であったし、その当時出された「謝罪と反省」を繰り返した「村山談話」は自民党の理念や考えとは間逆であった。もちろん「従軍慰安婦」の責任を認めた「河野談話」もそうであった。最近では「日教組は癌だ」と主張した中山成彬議員や、「村山談話」と異なる歴史認識を論文に書いた田母神俊雄元航空幕僚長をクビにした。そしていまや「日教組のドン」と言われる輿石氏が政権の中枢を担っている。「日本を左傾化させたのは自民党ではないか」といわれても仕方が無い。そして、そういうこれまでの政治姿勢が、本来の自民党の支持層であった「保守派」を落胆させた。私も「一自民党員」として、また自民党の支部長と言う立場からも、自民党がかつて描いた、「対米追従ではない自主独立の理念」を、具体的な「国家ビジョン」として掲げて欲しいと思う。自立の理念は、集団的自衛権の行使を認めることや日米同盟強化よりもはるかに大切なことだと思う。中国の台頭とアメリカの低迷によって国際的な構図が変わっている今だからこそ、今度の自民党総裁選はそうした新たな「国家ビジョン」を掲げる格好の時期だと私は思う。

 第二の理由について、自民党は与党時代「政官業利権政治」を変えることができなかった。今こそそれを否定し、思い切った「改革」のビジョンを示すべきだ。前回民主党は実際「天下り根絶」叫び圧勝し、政権交代をなしえた。その後の民主党は天下り根絶どころか天下りを更に助長したことは周知のことだが、では自民党に戻ったところで「天下り根絶」は可能なのかということを国民は見ている。全ての政策において歪みが生じる根底には「政官業」の「癒着・利権構造」がある。なぜ大阪維新の会の橋下市長が人気を博しているのかと言えば、氏は有言実行で大阪の「政官業の癒着」に切り込んでいるからだと私は思う。橋下氏は5年前、政治に全くの素人だったのに大阪府知事になり、すでに出来上がっていた府の予算を暫定予算に組み替え、数カ月の間に50程度の天下り法人を28にまで減らした。職員給与も16~4%カット、退職金も5%削減した。素人がブレーンたちの知恵を借りつつ、行政改革を断行したのである。民主党の前原誠司政調会長が「橋下徹氏の人気に乗じて議席を取った人たちが増えたらどうなるか」と素人政治家の出現を懸念していたが、ではベテラン揃いの人たちは何をやったのか。

 民主党政権がなぜここまで日本の政治を崩壊させてしまったのか、それは民主党が理念の下に結集した政党ではなく、たんに政権が欲しい「烏合の衆」だったからである。民主党の議員はまったく異なる思想やイデオロギーを持ちながら、ただただ「政権交代」だけを唱えて、自らが政権の甘い汁を吸うことを望んでいた。つまり政権交代後の「国家ビジョン」を何も描いていなかったし、描けなかったのである。そんな集団に、この危機的状態にある日本の舵取りができるわけもなく、外交、経済、復興、原発事故において、みじめな失敗を繰り返した。

 自民党は自らの失敗と民主党の失敗に学び、そこから思い切って次の日本が進むべき国家ビジョンを示すことが、自民党再生と日本再生に必ずやつながると私は考える。



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プロフィール

武藤貴也(むとうたかや)

Author:武藤貴也(むとうたかや)
昭和54年5月25日、北海道釧路市生まれ。血液型O型。東京外国語大学卒業、京都大学大学院修了(専門は外交・安全保障・国際法)。平成21年「全国公募」で自民党滋賀県第四選挙区支部長に選ばれ、平成24年第46回衆議院議員総選挙で初当選。外務委員会・安全保障委員会所属。麻生派(為公会)。近江八幡市在住。

*滋賀県第四選挙区(東近江市、近江八幡市、甲賀市、湖南市、日野町、竜王町)

国会事務所:
東京都千代田区永田町2-2-1
衆議院第一議員会館601号室
TEL:03-3508-7126
FAX:03-3508-3419

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