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日本を取り巻く領土問題の本質 - 2012.10.31 Wed

 今月12日、前原誠司国家戦略担当相が、中国で反日デモが広がったことについて「もともと石原氏が(尖閣購入を)言い出さなかったら問題は起きていない」と述べた。

 正直、中国政府へ向けなければならないはずの矛先を、石原都知事に向ける前原大臣の感覚を、私は全く理解できない。しかも前原大臣が述べた「石原批判」の論調が、大手マスコミにも広がったのは更に驚きである。日本以外の国ではこんなことあり得ないし、そもそも大臣が自国の批判を堂々と行う国は日本以外に存在しないだろう。

 国際政治アナリストの伊藤貫氏によれば、尖閣問題に関して「石原氏が悪い」という類の論調は、アメリカ国務省・国防総省の論調であるという。なぜアメリカと日本の大臣の論調が「石原批判」で一致するのか、、、一見不可思議に思えるこの「一致」も、その背後にあることを分析すれば、すぐに合点がいくだろう。

 話を掘り下げるが、日本を取り巻く「領土問題」(北方領土、竹島、尖閣諸島)は、実は全てアメリカが作ったと言えば国民はどんな感想を持つだろう。現在の日本は、尖閣をめぐっては中国と、竹島をめぐっては韓国と、北方領土をめぐってはロシアと争っているため、それぞれの当事国が悪く思えるだろうが、実はその根本的な原因はアメリカが作った。日本は領土問題が原因で周辺諸国と未来永劫紛争の種を抱えることになったが、実はそのことこそアメリカの狙いであった。アジアを不安定にすることによって駐日米軍の価値が高まり、日本のアメリカ依存は深まる。日本はアメリカ軍の駐留に感謝し、アメリカのコントロールを受け続けることになるのである。

 かつてロシア外務省モスクワ国際関係大学・国際調査研究所のアンドレイ・イワノフ主席研究員は次のように語っている。「島の帰属問題は今や、ゆっくりと効果を表わす地雷のように作用している。この『地雷』はアメリカにより、1951年のサンフランシスコ講和会議で仕掛けられた。アメリカは、第二次世界大戦後のアジア太平洋地域の地図を書き替え、侵略行為に対し罰せられた日本から奪い取った領土を、歴史的正当性を考慮せず地政学的な理由により分配した。それによって、東アジアの国々の関係に害毒をもたらす終わりなき領土問題の土壌が作り出されたのだ。竹島をめぐる日本と韓国、そして尖閣諸島をめぐる日本と中国の争いの先鋭化は今や、3国による自由経済貿易協力ゾーン創設の障害となる可能性が出てきた。」

 この発言はまさに核心をついていると私は思う。

 具体的に言えば、北方領土の帰属については、1945年2月、ソ連のヤルタで行われた米英ソ首脳会談で決定された。日本を早期に敗北に追い込むため、ドイツの降伏の2ないし3ヶ月後にソ連に対日参戦してもらい、その見返りとして、日本の敗北後、千島列島をソ連に引き渡す内容の協定が三カ国の首脳によってつくられていた。無論、千島列島には北方領土も含まれていた。実際ソ連は、日本敗戦が濃厚になるや否や千島列島のみならず「北海道分割占領」まで画策した。しかしそれはアメリカの反対に遭い実現できなかったが、北方領土を含む千島列島占領についてはアメリカも承認した。

 竹島について、その帰属問題の根源も、アメリカが策定した「マッカーサー・ライン」にある。この境界線は、戦後の1946年6月にGHQが一方的に規定したものであり、その規定文書の三項には「日本船舶又はその乗組員は竹島から12マイル以内に近づいてはならず、またこの島との一切の接触は許されない」と記されていた。つまり、竹島は「マッカサーライン」の外、韓国側に位置していたのである。そしてこの「マッカーサー・ライン」が後に「李承晩ライン」と呼ばれるものとなり、今の日韓の国境線だと韓国側が主張するものとなっている。

 尖閣諸島問題に関しても同様にアメリカが深くかかわっている。もともと尖閣諸島は、アメリカが戦後占領地として利用し、米軍の射爆場として利用していた。しかしながら、尖閣帰属問題が表面化して以降は、一貫して「アメリカは特定の立場に立たない」と中立を表明している。実はこの裏には1972年に毛沢東、周恩来とニクソン、キッシンジャーたちによって交わされた米中の密約がある。中国が尖閣諸島の領有権を主張し始めたのは1971年の12月、1970年の国連の海洋調査で尖閣諸島海底にイラクに匹敵する大量の石油が埋蔵されている可能性があることが判明してからである。まさにこのときアメリカは中国との歴史的和解を進める真っ只中であった。そのため米国は尖閣諸島で中国を刺激しない選択肢をとった。1972年5月にニクソン大統領とキッシンジャー大統領補佐官の指導の下開催されたホワイトハウス安全保障会議において策定された機密文書には次のように書かれている。「尖閣諸島に関しては(日中などの)大衆の注目を集まらないようにするのが最も賢明」。

 それぞれの領土問題を歴史的に見てみると、既述のロシアの研究員が述べたように、全てアメリカが埋め込んだ「地雷」だということが理解できる。そしてここまで理解すれば、冒頭述べた「尖閣問題について、石原が悪い」という論調も、アメリカ、中国、韓国、ロシアによって流される類のものであり、決して「日本の立場」に立ったものではないことが分かる。

 話は変わるが、石原慎太郎氏はかつて『NOと言える日本』という本を書いた。この本が言わんとするのはまさに「日本の自立」である。もっと言えば「アメリカからの自立」である。そして今自民党総裁となった安倍晋三氏が掲げる「戦後レジームからの脱却」という理念も、突き詰めれば「戦後体制=アメリカ体制」からの脱却つまり「日本の自立」である。

 私はアメリカとの関係を断ち切るべきだというような不利益なことを言うつもりはない。しかしどういう意図を持ってアジアの国際関係が構築されてきたか、日本の領土問題の根源は何か、十分に理解しておくことは、今後日本外交の未来を考える上で非常に重要だということを言いたい。

 そして日本の未来を考えると、「国家の自立」こそ今の日本に最も求められている理念だと私は思う。


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プロフィール

武藤貴也(むとうたかや)

Author:武藤貴也(むとうたかや)
昭和54年5月25日、北海道釧路市生まれ。血液型O型。東京外国語大学卒業、京都大学大学院修了(専門は外交・安全保障・国際法)。平成21年「全国公募」で自民党滋賀県第四選挙区支部長に選ばれ、平成24年第46回衆議院議員総選挙で初当選。外務委員会・安全保障委員会所属。麻生派(為公会)。近江八幡市在住。

*滋賀県第四選挙区(東近江市、近江八幡市、甲賀市、湖南市、日野町、竜王町)

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